その先の東京を見に。
隅田川の上をゆっくり超えてゆく総武伊勢崎線の窓から見えるのは、子どもの頃からいつも見る景色だ。
母の田舎である栃木へ行く夏と正月の年2回の旅。いつしかその旅に同乗する事がなくなっていったが、渋谷区で生まれてもうウン十年。僕にとって東京の最もヒガシは今でも浅草。その先はもう東京から離れた埼玉でも千葉でも、あるいは東京ですらない名もない「何処か」なのだ。つまり山手線の更に外側を走る都営地下鉄で行けるところまでが僕の知る東京。それから多摩も。僕だけの狭い東京の中でグルグルと繰り返すこの景色を、僕は幼い頃からずっと眺めてきた。
そして今日、ついに僕はグルグルの外側へ踏み出す。その先の東京を見に。
…とまあ、堀北真希『NONFIXその先の日本を見に。〜少女と鉄道』風に書き始めてみた。
あと3〜4回でこの『街歩きエッセイ極私的東京。』も通算50回を迎える。そこで今回から3回に渡って「東京縦断バス乗りつくしの旅[夏編]」と称して、都営バスだけを乗り継いで東京のいくつかのスポットを散策する企画をスタートする事になった。この『街歩きエッセイ極私的東京。』を今年2005年に復活させる事になったのも『東京定点観測』という東京の四季を撮り集めるサイトを立ちあげる事になったからこそ、という部分もあった。そこで、この夏の時期に相応しい向日葵が咲いている都内の公園へいくつか足を運ぶ事にした。