vol.43 明大前(世田谷松原)「幻のアイスココアは見つかったのだろうか」

chapter1
喫茶店巡りの楽しかった頃

自宅からわずか3駅。京王線明大前駅まで来た。井の頭線に乗り換える時くらいしか降りてないが、この駅の改札を潜るのは実に10年振りくらいになる。元々はこの町にある高校へ通っていたので馴染みのある場所だった。大学へ入学してからも「知ってる町」なだけあって、たまに友人と待ち合わせに使ったりしていた。

改札を出た時の気温の高さに意識がボウっとしたが、駅前の様子が当時と比べて明らかに変わっている事はすぐに気付いた。「さすがに変わるよな…」といった感じだったが、駅前が広くなって自転車置き場が出来上がっていたのには面喰らった。奥に見えるフジカラーのサービス店の所も、当時は喫茶店で、ロイヤルミルクティーを飲んでいた時に、シナモンスティックをどう使ったらいいのか判らずにマゴついてたのを覚えている。右へ向くと、当時はあるはずのなかった道も出来ており、もはや隔世の感アリと言ったら大袈裟か。

今日は、その喫茶店がキーワード。かつてこの町でよく足を運ばせてもらった喫茶店『新倉敷』という店を訪ねてみようと思ったのだ。

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chapter2
喫茶「新倉敷」の面影を辿る

大学へ入学した当初、一人あるいは友人を伴って喫茶店へ行ってアレコレ喋って時間を費やす事があった。代官山や原宿といった辺りはさほど開拓しなかったが、とにかくアチコチ入って、アイスココアを頼むのが常だった。コーヒーではなくアイスココアというのがポイント。アイスである必要はなく、ホットでも構わなかった。何故(アイス)ココアにこだわったかといえば、僕の好きなマンガ作品の一つである『きまぐれオレンジロード』に出てくるカフェ&レストラン「ABCB(アバカブ)」のようなカフェを求めていたのだ。そんな店でココア(というよりもホットチョコレート?)が飲みたいという衝動にかられた僕は、その時からサ店のココア、というものに興味を惹かれていった。

今日出掛ける事になる『新倉敷』という喫茶店は決して「ABCB」(モデルは下北沢辺りにあったらしい)のような雰囲気ではなく、とても和風な、それこそ倉敷の町の一角を模したような構えをした店。ただ、実は2000年頃にこの『新倉敷』は閉店していた。その話を聞いた時とてもガッカリした。落ち着いたいい店のに。今回は、店はなくても、その後の跡地がどうなっているか一度見ておきたいという気持ちから始まった散策なのだった。
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chapter-3
すずらん通りでよく遊んだ

東京というのは絶えず変化してゆくけど、明大前も例外ではなかった。まず、変わったと言えば、駅の東にあった教習所が無くなった事だ。代わりに大きなマンションが出来ていた。再び駅前へ戻る。学校の帰りによく立ち寄ったCDショップがあったのだが、余りに様変わりしてしまって、見当たらない。信用金庫があるが、これは当時はなかったような…。2人も入ればいっぱいになるほど間口が狭かったが、人のいいおばさんが営んでいたあの店もなくなってしまったのだろうか。

反対側へ進んで「すずらん通り」へ。高校時代、放課後よく遊んだ場所だ。主にゲームセンターだったが、いろいろやった。当時、オウム真理教系の店があって、ゲームセンターへ行く途中、横目で見ながら「明大前、どうなっちゃうんだろ」とか心配していた。行きつけのゲーセンの並びにはレザーショップもあって、高校2年の時、46000円くらいした黒い皮ジャンを買った。ダウンジャケットが流行り始めの頃で、流行に乗りたくなかった僕はレザー派で通した。

西口の線路沿いには広島風お好み焼き屋『一番』がある。ここは中に入れるソバやウドンを何玉でも追加する事ができる。値段はそのままだが、食べ残したら厨房で皿洗いが待っている。僕は3玉まで食べた事があるが、多分5玉くらいまでなら余裕だ。今度来た時に試してみたいと思いつつ何年経ったのかな…。

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