vol.41 練馬・平成つつじ公園「タイムテーブルの上をサーフィンする旅」

chapter1
東京タイムテーブル

GWも中盤に差し掛かっていた。週末の4/30に出かけた根津神社のつつじ園はよく賑わっていたが、まだ少し物足りなさを感じていた。もう少しこう、ゆっくりと落ち着いて鑑賞できるスポットはないものだろうか、と。そこで、つつじが沢山見れるスポットへもう一ケ所出かけてみようと思った。

いくつかある都内のつつじスポットの中から、練馬にある「平成つつじ公園」を選んだ。もちろん初めて出かける場所だ。久しぶりに都営バスの一日乗車券を使ってみる事にした。500円で乗り放題の便利なカードだ。

近所にある新宿車庫まで歩き、そこから出発。宿74系統で新宿駅西口へ出て、次に王78系統で練馬の豊玉北まで。徒歩で交差点まで戻り、豊玉北二の停留所で待つ。練馬駅を経由するこのバスは、かなり運行本数の少ない新江62系統で、これを逃すと夜7時の最終便だけというスリリングな展開。運良く、次に来るバスはあと10分ほどで来る。もうすでに時間と時刻表との駆け引きが始まっている。実質、帰りのルートへの変更を余儀なくされてしまったが、バス路線図とにらみ合いながらうまく調整する愉しさがこのバス旅の醍醐味の一つでもあると思う。

(右の画像の地図部分をクリックすると、大きい地図が見れます。

photos-1
chapter2
つつじの楽園

平成つつじ公園は練馬駅のすぐ上にLの字を置いたようにある。つつじのピークはそろそろ終わる頃だが、何とかギリギリ間に合ったようだ。

養生中と思われる芝生の広場を過ぎた向こうにつつじが見える。広い公園では決してないのだが、惜し気なく豊富に咲いている。一面つつじが広がる庭園は、すぐに歩き回りたくて仕方なくなる。残念ながら一部、しぼみ始めていたつつじも見受けられたが、やや距離をとって眺める分には、何も問題はないといった印象。

…淡い色も好きだが、むしろとても濃い赤のつつじに割と惹かれる。その色の中に燃えるような情熱、強い意志を感じるからだろうか。他のつつじを眺める時とは明らかに違った視線を感じるし、だからこちらも思わず目を向けずにはいられなくなる。

つつじに彩られた園内も十分美しいのだけど、やはりもう一つ気になるのは新緑だろうか。いくつか都内のスポットを散歩しながら「どこか新緑の美しい場所はないだろうか」と探しているのだけど、例えば銀杏並木の新緑なんかが好きだ。風にザワつく様子が心地良い。
photos-2
chapter-3
時間の波の上に見つけた思わぬ土産モノ

帰りのルートは、すべての行程を都営バスだけで乗り継ぐのはスケジュールが合いそうになかったので、まずは大江戸線で新江古田まで移動した。…この駅には一度都営バスを乗り継いで訪れているのだが、それは何の用事で来たのか一向に思い出せない。ところで、この新江古田は「しんえごた」と読みますが、江古田は「えこだ」といいますよね。

ここから白61系統で一旦、練馬車庫へ。ここで2005年度4月版の都バス路線図「みんくる」と、久しぶりに「乗り隊歩き隊」を手に入れる事ができた。折り返し、車庫から出てくる白61系統を待ちすがら、この「乗り隊歩き隊」の最新号である「2005APRIL青梅号」を開いた。去年あたりからコラムニストの泉麻人氏がバスのショートエッセイを寄せていた。そのせいなのか、単にタイミングが合わなかったのか、この1年近く、「乗り隊歩き隊」の捕獲率がかなり厳しく感じた。単にタイミングが合わなかったんだと思いますけどね。

この日はタイムテーブルをサーフィンするような旅になったが、まだこの旅の終着には届かない。市谷仲之町交差点で早81系統を待っていた。これもまたなかなか来ない。都営バスだけを乗り継いで目的地へ出かける小さな旅は愉しいが、その分、時間にも大きなゆとりが求められるのも事実だ。渋谷駅に着いて、この日最後となる渋66系統に乗り込んだ時、もうすでに7時を回っていた。
photos-3