お品書き
第一回『浅草』篇
第二回『聖蹟桜ヶ丘』篇
第三回『和田堀公園』篇
第五回『参宮橋』篇
第六回『桜上水』篇
第七回『大蔵』篇
第八回『門前仲町』篇
第九回『西原』篇
第十回『お台場』篇
第十一回『高尾山』篇
第十二回『分倍河原(前編)』篇
第十三回『分倍河原(後編)』篇
第十四回『渋谷区本町』篇
第十五回『初台』篇
第十六回『善福寺川緑地』篇
第十七回『九品仏』篇
第十八回『等々力渓谷』篇
第十九回『笹塚』篇
第二十回『幡ヶ谷』篇
第二十一回『代々木』篇
第二十二回『谷中』篇
第二十三回『巣鴨』篇
第二十四回『雑司ヶ谷』篇
第二十五回『明治神宮外苑』篇
第二十六回『光が丘公園』篇
第二十七回『立会川(品川区)』篇
第二十八回『高井戸・浜田山』篇
第二十九回『日野』篇
第三十回『日野橋(前編)』篇
第三十一回『日野橋(後編)』篇
第三十二回『夢の島マリーナ』篇
第三十三回『京王永山(前編)』篇
第三十四回『京王永山(後編)』篇
第三十五回『根津』篇
第三十六回『石神井公園』篇
第三十七回『表参道(同潤会アパート)』篇
第三十八回『京王多摩センター』篇
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第四回 季節はずれの怪談物語2002
権田原に来た。相変わらずいい眺めが堪能できる落ち着いた場所。というのも、ここへは一昨年も来ていたのダ(
その時の写真
)。今日は、権田原の歩道橋を降りて、信濃町駅の向こうへ行ってみることにした。つい行きそびれていた於岩稲荷のことを思い出したからだ。この辺りは某S学会関係の建物がそこら中にある。外苑東通り沿いには教会があったり、そこから数十メートルも行けば、多分それぞれ宗派が違うだろうお寺がいくつもある。実に日本的だ。 これだけの異宗教が一つところに混在しつつ、コンフリクトの様子がない。心の中まではわからないが、こんな狭い町に共存しているというのがすごい。世界三大宗教の聖地と呼ばれる場所の近隣じゃ、人間が不毛な衝突をくり返しているわけで。ブッシュはここを訪れて行くべきだった。無宗教と言われる国からの説法はシャクにさわるかもしれないが。
町をブラブラさまよっているうちに、細くてキツイ勾配の坂にでくわした。闇坂?
麻布にもある
が、一文字足らないな。「暗闇坂」と書かれていたらそれほど恐くないが、「闇坂」で「くらやみざか」と読ませるのはスゴみがある。正直、この看板を見た時、「しまった」と思った。ヤな所に来てしまった、と。勾配のキツさや、坂の下にある墓地が恐怖感をあおったのだ。十分なレベル上げをしないまま、ボスキャラの部屋に来てしまったような気まずさだ。
闇坂を登り切った須賀町8番地からまっすぐ歩いた。左門町は細長い二区画だけの小さい町だ。そんな中に赤い旗をなびかせて強烈な違和感を放つのが
於岩稲荷
。ここは鶴屋南北の四谷怪談で知られるお岩さんの家系である田宮さんが守っている稲荷。
だからといってお岩さんが祀られてるわけではないようだ
。
ところで、 既に知られているように、この怪談はまるっきりのフィクションだ。田宮伊右衛門とお岩の夫婦は実在したが、戦国時代ころに生きていたそうで、仲むつまじく暮らしていたそうな。この稲荷は、厄除け、縁結びということで、とりあえずお参りしてみた。年始に明治神宮へ出向いたりしても1円や10円などのジャラ銭しか出さないが、あいにく千円札と百円玉しかなかったので、百円をさい銭にして、何やらいいことを拝む。
参拝を済ませた後、於岩稲荷の前で一枚パシャリっと・・・、お? 電源は入るのにシャッターが開かない。4、5度試みるも、応答なし。あれ? これってテレビの心霊スポット特集とかで必ずある、カメラの故障か? まさか自分も・・・。これはある意味「デビュー」なんじゃないだろうかと思った僕は、あたりをキョロキョロと見渡した。不思議と恐怖がこみ上げるでもなく、むしろ今の気持ちを誰に最初に伝えようかと思案してみた。ところがである。故障かと思ったカメラの不可解な動作は、ダイヤルが微妙に中間地点でとまっていたために、カメラが対応できずに、電源だけ入るというオチだった。大体、お参りした奴がどーして祟られなきゃなんないのよ。ま、たかが百円で言えたもんじゃないんですが、ほんの一瞬でも季節はずれのニセ心霊体験が味わえた気がした僕は、闇坂を降りた右にある公園で一服し、今回の散歩を公開するために十分な枚数が撮れているかどうか確認してみた。一枚、二枚、三枚・・・。合計十数枚。僕は十分足りたようである。ヨカッタです。
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