石神井公園入口
石神井公園内ボードウォーク
石神井公園のちびっ子釣り場
石神井公園は大人の釣り禁止
第三十六回 石神井公園の6時頃

あるゲームに出てくる駅前の背景と同じではないかと思われる場所が西武池袋線「石神井公園」北口にあるという情報をネットの掲示板で見つけた。
「ゲームの中の・・・」というと敬遠される人もいるかと思うけど、いってみれば小説の舞台になった場所がどこそこに存在する、といった類いのことだと思ってもらえれば幸いだ。というわけで、石神井公園へ出かけてみた。
初めて訪れる場所へ出かける時は適当に口実を取り繕うようことが多い。
極私的東京百景認定033
石神井公園
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石神井池の鯉は盲目・・・
あるテーマをもって出かけて、そこでいかに本筋から逸れてゆくかを愉しむのが好きだからだ。

当然、面白くなることもあれば、ガッカリすることもある。それは、その場所に想像していたほど感銘を受けなかったからではなく、多分何か他の要因によってもたらされることが多いからだろう。その分、そういった時のショックは大きいが、それも散歩だとも思う(ようにしている)。

まずは駅前で掲示板の情報の真偽をチェック。まあ、似てなくもないが、厳密に言えばユルかった。
済んだら、南口へ回って駅前商店街を抜け、石神井公園を目指すことにした。鬱蒼と茂った緑と水辺。大宮(善福寺)公園や等々力渓谷といった流れを想像してみる。

坂道を下った先にある公園入口から外周に沿って歩いてみる。すぐに目に飛び込んできたのは石神井池で釣りをする人たちだった。釣りができる公園、というのは珍しい。というか、何処か違和感がある。しばらく様子を伺っていると、この池では鯉が釣れるらしい。鯉って、観賞するものであって、釣るものではなかったと思うのだが・・・。
よく見ると「大人の釣り禁止」とあるが、釣り糸を垂らしているのは8〜9割方が大人。参ったのは、鯉を釣り上げた初老の男性が、釣り針を除く際に鯉の目を親指で押しつぶしていたという現実。傍で見ていた女性もしきりに目のことを口にしていた。最初は見事な鯉に足を止めてみたものの、これ以上シャッターを切り続けることは出来なかった。鯉はその後、池に投げ帰された。これが何を意味するのか僕はすぐに気付いたが、理解はせずに後にした。

公園内を進み、三宝寺池をぐるっと回った後、ネコをからかいながらベンチで決まりの悪い一服を吸った。石神井公園の6時をさす独特なアナウンスが聴こえてきた。
石神井公園三宝寺池
三宝寺池の水面を臨む
石神井公園のネコ